2014/11/01

蛹の歌 生命の渦 

さなぎになったわたしは
受信機として機能していた
あたたかい殻の中で宇宙の音を感じていた
でたらめで意味のない歌が鳴り響く
雑音の中で、悲鳴を聞いた
助けを呼んでるような気がした
あの子はわたしで、わたしはあの子だった
わたしはさなぎのまま死んでいくけど
この殻の中で聴こえる歌だけは、外に飛び出し
あの子の涙を止めたり流したりすることが
できたらいいのに




誰にも届かないものをつくっているのではないかと、不安になる夜がある。

でたらめで未完成でぶさいくで、欠陥だらけなわたしの歌は

誰かに届かなければ永遠に完成しない。

わたしからわたしが産まれ、わたしがまたわたしを産むような
完結された世界だったなら、表現などする必要もない。

幾多の生命の渦の中で生きているから、歌っている。


ひとりぼっちだったらきっと、歌など歌わない。


届けたいに決まっている。

こんな欲望と焦燥が入り交じった切ない感情を奥底にしまえたら

通過点から抜け出せるのだろうか。

花は生命の息吹と躍動だけで、人を感動させることができるのに。

わたしは欠陥だらけのただの人間だから、ごちゃごちゃと考えてしまうみたい。

3人で活動して4年ほど経ち、今アルバムをつくっています。

不安がおしよせあれこれと考えてしまうけど、わたしたちらしいものができそうな予感がします。

蛹の歌 pupa song  ラジオの中から訪ねる安否 涙と血は止まりましたか

これから出会うすべての人へ


リコ